唐紹儀(1860~1938)は清末から革命期の中国で活躍した政治家、中華民国では国務総理を務めました。吉野の日記によれば、1918年(大正7)に吉野は唐紹儀と少なくとも2度面会し、食事を共にするなど親交を深めています。この書額もその頃吉野に贈られたものと考えられます。「舒巻忘食」とは「食事を忘れて読書に没頭する」という意味で、学問を重んじる政治家・唐紹儀の人柄がうかがえます。