中国辛亥革命の指導者・孫文は1916年(大正5)6月15日に東京築地で行われた同気倶楽部の外交問題に関する講演会で演説しています。これに参加した吉野は、講演会後に深夜まで孫文と懇談しました。この書もその席で贈られたと考えられます。 なお、この書はもともとは縦書きでしたが、裁断して横書きに貼り直しています。裁断された時期は不明ですが、吉野はこの書を自宅の応接間に掲げていたため、そのスペースの都合上そのようにしたと考えられます。